【吉野七宝実】干物グラビアで大ブレイクのビキニアングラー

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※画像:吉野七宝実Twitter@Shihomi0305より

吉野七宝実とは

 芸能界で注目されるために最も大切なのは個性。グラビア界でも、単に「かわいい」「スタイルがいい」というだけではなかなか注目されず、唯一無二のキャラクターを確立するために多くのグラドルが苦心している。そんななか、グラビア界で強烈すぎる個性によって独自の地位を築いたのが「干物グラドル」こと吉野七宝実だ。

「引退寸前」だった過去

 吉野は千葉県出身の1991年生まれ。短大在学中にモデル活動を開始したことをきっかけに芸能界入りし、競輪専門チャンネル「SPEEDチャンネル」のキャンペーンユニット「スピーチーズ」のメンバーとして活動し、2015年3月に同ユニットを卒業。以降はオタ芸ユニット「WKAS」や、西口プロレスのラウンドガールユニット「西口向上委員会」としての活動を経て、バラエティ番組などにも進出した。

 2017年には、写真週刊誌「FLASH」(光文社)が主催するグラドルの登竜門「ミスFLASH」にエントリー。惜しくもグランプリ受賞とはならなかったが、ファイナリストまで残ったことでグラビア界での注目度が急上昇した。

 しかし、そう甘くはないのがグラビアの世界。キュートなルックスで、身長166センチ、スリーサイズ上からB86・W59・H88(cm)という圧巻のボディの持ち主である吉野だが、それだけでは数いるグラドルの中に埋もれてしまう。

 今ひとつ弾けきれない時期が続いた彼女は、当時所属していた事務所を辞め、そのまま芸能界を引退しようとまで考えていた。フリーとして撮影会などでお金を稼ぎながら次の仕事を探し、状況によっては「結婚できたらしちゃおっかな」とも思っていたという。

 この時、仕事も激減してしまっていたという吉野は、時間に余裕ができたことで「釣り」を始める。これまでやりたいと思いながらも忙しくてできなかった遊びのひとつだったそうで、ビギナーでありながら相模湾で30センチ級のカツオを7匹ほど釣り上げるという爆釣を経験したことで、釣りの魅力に取りつかれたという。

「干物グラビア」が運命変える

 この「釣り」との出会いが彼女の運命を大きく変えた。ある日、仲間と釣り堀へ行ったところ、数十匹の大量の魚(ニジマス)が釣れてしまい、それをすべて吉野が引き取ることに。どう処理したらいいのかと悩んだ彼女は「長期保存できる干物にする」というアイデアを思いつく。

 しかし、当時彼女が住んでいたのは幹線道路沿いのマンションだったそうで、車の排気ガスの問題でベランダには干せない……。そこで吉野が考えたのが「お風呂で魚を干す」という方法だった。

 2019年3月6日、吉野は自身のTwitterに「こちらがグラビアアイドルのお風呂場になります」と、魚を干しているお風呂場の写真をアップ。大量の魚がバスタブの上に干されている奇妙な光景が話題になり、数万件のリツイートやいいねを集める大反響となった。

 さらに、吉野はその好評ぶりを受けて「干物グラビア」に初挑戦。一糸まとわぬ彼女が「干物」でバストを隠しているというグラビア写真によって反響がさらに拡大した。

 この大バズりによって、現在Twitterのフォロワー数はグラビア界でも屈指となる12万人超に。「引退寸前の売れないグラドル」から一転、彼女はネット上で「干物グラビアの人」として大注目されるようになったのだ。実際に自分で釣った魚を、自宅で干物として処理しているとなると、これは簡単に他のグラドルが真似することはできない。吉野は「釣り」との出会いによって、唯一無二の個性を手に入れたのである。

干物グラビアカレンダーは即完売

 この話題がバラエティ番組『アウト×デラックス』(フジテレビ系)や『有吉反省会』(日本テレビ系)で取り上げられると、ネットの枠を飛び越えた人気に発展。特に『アウト×デラックス』には数度にわたって登場し、番組内で「干物グラビアカレンダー」が企画されるなど大きく扱われた。

 水着となる魚を自分で釣り、干物にしたものを身に着けて撮影するという斬新な展開は話題を呼び、そのユニークさはマツコ・デラックスが「久々にほしいと思えるカレンダーね。あんまりカレンダー欲しいとは思わないけど、出来上がったらちょっとほしいわ」と絶賛するほど。数々の“アウトな人々”が登場する同番組だが、その中でも彼女は別格のインパクトを放つことに成功したのである。

 おそらく世界でも唯一の干物グラビア、それをカレンダーにしようという試みも前代未聞だが、実際に「吉野七宝実 2022年カレンダー『IPPON釣りcalendar』」(トランスワールドジャパン)として12月15日に発売が決定。リリース発表後すぐに予約完売となり、追加販売もソールドアウトになるなど、さすがの人気ぶりを見せつけている。

DVDリリースが復活で初の写真集も

 また、一時はイメージDVDの発売もストップしていた吉野だが、干物グラビアで話題になってからはリリースが再開。2020年8月、ボトムレス姿のジャケット写真が強烈な『セクシャルアングラー』(エアーコントロール)でイメージDVD復活を果たした。

 以降も『吉野七宝実vs仮想エロス』(同)や『いけない願望』(ギルド)をリリースし、釣り好き女子モードから一転の思い切りのいい脱ぎっぷりで多くの男性ファンを喜ばせている。

 ただ、彼女は自身の最大の売りである「干物グラビア」をあまりイメージDVDに取り入れていない。今年8月にイメージDVD発売記念イベントで語ったところによると「DVDを買う方と干物グラビアを楽しみにしてくださっている方って別人種なんですよ!『誰が干物なんか見たいんだよ!』みたいなことがDVDのレビューに書いてあって、私の売りだと思っていたのに違うんだってビックリしました(笑)」とのこと。

 DVD購買客と干物グラビアに興味を持つ人たちは層が重ならず、どのように双方にアピールしながら自身の強みを打ち出していけばいいのかという課題は、今後に向けたひとつの悩み(?)になっているようだ。

 「干物グラビア」で話題性が高まったことで、グラドルのひとつの到達点ともいえる写真集のリリースも実現した。8月に発売された初の写真集『SPECIAL FAN BOOK 吉野七宝実』(トランスワールドジャパン)は、数年前から写真を学んでいた菜乃花が撮影を担当。同じ女子だからこそ、同じグラドルだからこそ撮れる魅力的な表情が満載で、同写真集によって吉野は新境地を開いたともいえる。ひとつの個性を手にしたことで、彼女はグラドルとして復活しただけでなく、完全に「跳ねた」といえるだろう。

釣り具ブランド立ち上げなど幅広く活動

 グラビアだけでなく釣りガールとしての活躍も目覚ましく、自身がプロデュースを手がける釣り具ブランド「HUNT」を立ち上げ、タイラバ(タイ釣りに特化したルアー)などを各釣り具ショップで展開している。

 最近は芸能界でも釣りガールが増えてきたとはいえ、釣り具ブランドまで作ってしまった女性タレントは例がないだろう。さらに、釣り番組への出演や釣りエッセイの連載、釣り竿の監修などもこなし、グラビアだけでなく釣り関連の仕事においても才能を発揮している。

 グラビアアイドルと釣り人という、おそらく過去に類のない異例の「二刀流」で活躍を続けている吉野。まさに彼女は個性の塊であり、誰も代わりがいないからこそ需要が絶えることがない。

 今後も脱ぎっぷりのいい人気グラドルとして、ガチ系の釣りガールとして、われわれファンを楽しませてくれるに違いない。

(文=グラッチェ編集部)

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