熟女グラドルが人気!グラビアアイドルは「熟女」こそ輝く

 グラビアアイドルは若くて可愛い女の子がやるもの――そういった時代はもう完全に終わった。熟女こそグラビアで輝く。「熟女グラビア」の時代が本格的にやってきたのである。

 さかのぼれば、グラビアアイドルがブレイクする年齢は徐々に上がってきている。その象徴がほしのあきだった。

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ほしのあき×週プレ【2004~2010グラビアアーカイブス】 週プレ PHOTO BOOK Kindle版

 ティーン向け女性ファッション誌「プチセブン」(小学館)で芸能界に入ったほしのが本格的にグラドルに転身したのは23歳の時で、ブレイクし始めた時には27歳になっていた。

 いまのグラドル界ではさほど珍しくもない年齢だが、当時は自ら「最年長グラビアアイドル」を名乗り、世間も彼女のブレイクに驚いていたのだから、いまとなっては隔世の感がある。

30代になってブレイクするグラドルが出現

 2010年代に入り、熟女グラビアは新たなフェーズに突入した。30代を過ぎてブレイクするグラドルが相次いで登場したのである。

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壇蜜写真集「あなたに祈りを」

 そのひとり、壇蜜がブレイクしたのは2012年。また、“国民の愛人”などのキャッチフレーズで売り出された橋本マナミがブレイクしたのは2015年。どちらも30歳を過ぎてからのブレイクだった。

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橋本マナミ 写真集 『 あいのしずく 』

 その背景には、さまざまな要因があるだろう。“大人の色気”が人々の心を捉える時代になったということもあるだろうし、グラビアファンの高齢化に伴い求められるタレントの年齢が上がったというのもあるかもしれない。

 ただ、なによりも大きいのは、遅咲きだからこその彼女らの真面目な姿勢と、ファンに求められたものに100%応えようとするサービス精神が、人々の心に突き刺さったのではないだろうか。

 たとえば、橋本はウェブサイト「まいどなニュース」(2019年11月13日付)のインタビューで「遅咲きだからこそ、仕事をいただける難しさ、ありがたさを知っています。だから調子に乗らない。充実していても満足せずに勉強」と仕事のモットーを語っている。その言葉がブレイクする熟女グラドルに必要な要素をよく表している。

輝きを増していくベテラングラドルたち

 熟女グラドルという枠が確立されるにつけ、「ある程度の年齢になったら水着はやめて、女優やタレントになる」というグラドルの常識も崩れ始めた。

 たとえば、2001年にデビューした磯山さやかはいまだに現役だ。ウェブサイト「yomiDr.」(2019年4月5日付)のインタビューでは「今年で36歳になりますが、グラビアができる自分ではいたいです」「40代、50代でも若々しい先輩方もいるので、そんなふうになりたいです。今年は、グラビアのためにも、まじめに体づくりに取り組んでいます」と語っており、今後も魅力的な身体を魅せてくれそうだ。

 結婚・出産を経てもグラドル活動を継続する例も出ている。磯山と同じく2001年にデビューした熊田曜子は三児の母となったいまでもグラドルとしての活動を続けている。

 2021年12月19日に自身の公式YouTubeチャンネルでアップした動画では、グラビア撮影の現場で写真をチェックしながら「グラビアを20年やらせてもらってて、だんだんポーズとかがワンパターンになってきたんですよ。それをちょっと会社の方からも指摘されたので、いままでにない顔とか表情をしたいなと思ってた」と話すシーンがおさめられている。

 キャリア20年にして、まだ成長しようという意欲が消えない熊田。彼女は2022年5月には四十路を迎えるが、今後もグラドルとしての輝きは増していくことだろう。

 そんなベテラン勢の中でも特に最近活躍が目覚ましいのが熊切あさみだ。

 1998年にチェキッ娘のメンバーとしてデビューした彼女の芸能人生は、芸名が変わったり、事務所を転々としたり、野球選手とスキャンダルがあったりと紆余曲折の多かったが、ここに来て一気に好転。2020年に出版した『Bare Self』(双葉社)に重版がかかるなど、美熟女路線で完全に再ブレイクした。

宮崎美子、斉藤慶子の「還暦グラビア」が話題を独占

 熟女グラドルシーンは完全に熟し、ついには「アラ還(アラウンド還暦)」のグラビアも世間を席巻し始めている。

 2020年、宮崎美子は芸能活動40周年を記念した「宮崎美子 40周年 カレンダー&フォトブックセット」にて、40年ぶりにビキニ姿を披露した。撮影当時の宮崎は61歳だったが、還暦を過ぎているとはとても思えないプロポーションの水着姿にネットは騒然となった。

 宮崎のグラビアは他のタレントにも影響を与えている。

 2021年11月に発売された2022年カレンダーにて、今度は60歳の誕生日を斉藤慶子が水着を披露したのだ。

 斉藤のグラビアもまた宮崎と同じく、とても還暦とは思えぬプロポーション。しかも、修正や加工はしていないというのだから驚きだ。

 斉藤は「宮崎美子さんのグラビアを拝見して、こういうのもすてきだなと思って挑戦しました。私たち世代の元気になれたらうれしいですね」と、宮崎からの影響を語っている。

 「熟女グラビア」のシーンがどうなっていくのか。今後の動向に目が離せない。

(文=グラッチェ編集部)