「となりのヤングジャンプ」(集英社)に連載中の双龍氏によるコミック『こういうのがいい』は、累計発行部数150万部を突破した人気作。“普通”の関係とちょっと違う不思議で新しい男女のトモダチが織りなす日常を描いた同作が、2023年10月29日(深夜0:55~※放送時間変更の可能性あり)からABCテレビで実写ドラマ化されている。
本作では、束縛彼女に別れを告げた村田元気と、モラハラ彼氏に愛想をつかした江口友香がひょんなことから意気投合し、お互いに束縛をしない「フリフレ(フリーダムフレンド)」として、会話も遊びも、そしてエッチも“気楽”にできる関係が見どころとなる。そんな性に奔放な友香役を演じるのは、SUPER☆GiRLSの元メンバーであり、卒業後はモデルや女優として活躍する田中美麗だ。
そこでグラッチェ編集部は、友香役という新境地に挑戦することになった田中にインタビューを敢行。ドラマの魅力から撮影現場のエピソードまで、余すところなく語ってもらった。
遊びもエッチも自由なのが“フリフレ”
一一ドラマ『こういうのがいい』は、恋人でもない、セフレでもない、新しい男女のトモダチ像を描いています。ドラマのティザー動画を拝見しましたが、原作同様にかなり刺激的な描写が見られました。本作のオファーを受けたときにどう思いました?
田中美麗(以下、田中):大変申し訳ないのですが、原作を知らなかったんです。そこからマンガを買って読んでみたら、もう衝撃で。ものすごく端的に言うと、「ヤって、寝て、食べて…」が続いていくみたいな(笑)。
一一友香と村田の日常風景がメインですもんね。
田中:内容はかなり刺激的ですが、2人の生活自体は“フリフレ”として淡々と進んでいきます。ただ、ものすごく新しい作品だなとは思いました。
一一どんなところが?
田中:マンガにしろ、アニメにしろ、起承転結は大事ですよね。でも、『こういうのがいい』という作品はずっと2人の日常が描かれていて、それでも飽きずに読めるというのは斬新だなぁと。
一一ちなみに、村田と友香の“フリフレ”という関係について、田中さんはどう感じました?
田中:あくまで第三者的な視点ですが、自由な生き方としてよいとは思います。悪くとらえると「都合の良い関係」と思われることもありそうですが、2人がその関係に相互で納得している前提があると、また違ったところが見えてくると思うんです。でも、わたしは気になる異性からは特別扱いして欲しいというタイプなので、実際に自分自身がこの関係を築くとなるとちょっとイヤかも(笑)。
一一いわゆる「友達」としての異性とエッチする関係になっているのに、束縛しないというのは違和感がありますよね。
田中:普通は「恋人」になっちゃいますから、“フリフレ”はまだファンタジーのような関係と感じる人が多いのではないでしょうか。ただ、2人の関係が本当に自由に見えるので、「ありかも」と思う人は確実にいらっしゃるだろうと。まさに「こういうのがいい」と感じる人ですね。
地上波なのにモザイクだらけ!?
一一田中さんと友香の共通点ってあります?
田中:「性」に対する意気込みや考え方は違いますが、何事にもまっすぐに受け止める姿勢みたいなものは似ているかもしれません。人間らしいというか、裏表のない素直なところは自分にもあるような気がします。あと、友香がけっこう豪快に寝ているシーンがありますが、「わたしもあんな感じで寝ているのかも…?」と、思ったりしています。
一一実際、友香を演じることになって苦労したことは?
田中:原作がある作品なので、とにかくマンガをきちんと読み込んだうえで台本を照らし合わせるという作業を何回も繰り返しました。原作に対する口コミなんかも調べていくなかで、友香という役柄はキャラクター性が強く、実はあまりいそうでいないタイプだと思ったのと、それを演じたときに原作ファンの思いを壊さないようにと考えて、どう演じたらよいのか、かなり悩みましたね。
ただ、共演した村田元気役の西山潤さんがナチュラルな演技をしていて、それも良いのかなと気づかされたんです。後半になるにつれて、あまり肩ひじ張らずに感じたままの友香役を演じられるようになりました。
一一最初はかなり気合を入れて臨まれたんですね。髪もウイッグかと思ったら、本当に染められているとか。
田中:そうなんです。クランクインの前日に6時間かけて染めました。撮影中も4日に1回ある撮休に染め直して1カ月間キープするのがかなり大変でしたね。
一一ドラマの初回は黒髪だったのでは?
田中:実はあの黒髪がウイッグなんですよ。かなり気合を入れて染めたのに、クランクイン当日の撮影で黒髪のウイッグからスタートというのがなんだかなと(笑)。
一一性に奔放な友香役を演じてみていかがでしたか?
田中:わたしはエロに対しての知識がほとんどなかったので、新しい世界にいるなという不思議な感じでしたよ。大人のおもちゃ屋さんやラブホテルなんかは初めて行きました。
一一大人のおもちゃは地上波で流せないモノが多そうですけど。
田中:映せるモノと映せないモノがあるみたいです。ただ、おもちゃ屋さんのシーンはほぼモザイクのような気がします。
一一地上波とは思えないドラマですね。
田中:あとエッチのシーンも多くて、性に向き合った1カ月でした。
新たな田中美麗に周囲もざわざわ
一一濡れ場が見どころのひとつですが、現場にスタッフさんがいるなかでの撮影は大変そうですね。
田中:今回のドラマは女性スタッフさんが多かったので、そこまで周囲を気にせずに済みました。ただ、濡れ場のシーンを演じてわかったのが、ほとんどアクションと同じということです。どの体位でも「ここに手があって、こういう腰の動き方をして、このタイミングで喘ぎ声を出して」という感じで、念入りに計画を立てて行われました。
また、見せてはいけない部分についても、役者の手で隠すのか、炊飯器やペットボトルなどのセットや小道具で隠すのかで動きが違ってくるんですよ。「小道具で隠すときはこの位置から動いちゃダメ」など、本当にハードなアクションシーンみたいでした。
一一かなり迫力のある濡れ場シーンになりそうですね。田中さんのファンもビックリするんじゃないでしょうか。
田中:ドラマの出演を公表したときからザワついてました(笑)。コミックスを読んでくれたファンからは「本当に友香をやるの?」とか、「おっぱい出しちゃうの?」とか、わりとストレートなコメントをSNSでいただきました。
一一ファンのみなさんも心配だったのでしょうね。
田中:このご時世なので「ポロリ」はないですけど、アイドル時代はグラビアの仕事も多くなかったので、本当に新しい田中美麗をお見せすることができると思います。
一一SUPER☆GiRLSの仲間たちも驚かれたのでは?
田中:そうですね。みんな「おめでとう」と言ってくれました。心配してくれる声もありましたが、これまでとは違うわたしということで大丈夫なんじゃないかと。
一一田中さんが注目してほしいシーンはあります?
田中:まだスタートしてないドラマなので詳しくは言えませんが、個人的には最終回ですね。原作はまだ続いているなかで、どんなシーンになるのか、気になる人も多いはずです。特に最終回のなかでも、本当に最後のシーンは絶対に見ていただきたいです。ちなみに、地上波は関西圏の放送ですが、TVerとDMM TVでも視聴できます。
一一友香役という新境地を経て、今後の展開は?
田中:これまでも今を大事に仕事をこなしてきたので、今後もあまり大きな目標を立てずにそのとき思ったことをがんばろうと考えています。『こういうのがいい』も10〜12月にかけて放送されるので、その反響をしっかりと受け止めて、それを糧に今後につながればいいと思っています。まずは、友香としての新しい田中美麗をぜひ楽しんでください!
(文=丸山大次郎/写真=尾藤能暢)
2023年10月29日(日)スタート!
毎週日曜深夜0時55分~放送
※DMM TVにて同時独占配信! TVerにて見逃し配信!
【田中美麗】
アイドルグループ「SUPER☆GiRLS」元メンバー、2018年~2020年雑誌「JELLY」(文友舎)の専属モデルを務めた/生年月日: 1996年10月14日/出身:埼玉県出身/身長:163センチ/趣味/特技:カメラ(一眼レフカメラ7台所有)・絵を描くこと/公式X:@MIREITANAKA301/公式Instagram:@mirei_tanaka_
『こういうのがいい』第二話/ABCテレビ(関西)11月5日(日) 深夜0時55分放送