グラドルよ、世界へ! 映画『クリーチャーズ』主演の斎藤莉奈インタビュー

映画『クリーチャーズ/宇宙から来た食人族』
主演女優・斎藤莉奈がグラッチェ登場

 いまや世界中でブームを巻き起こしているジャパニーズカルチャー。その代表格といえば、アニメや漫画、ゲームやコスプレといったところだが、当サイトが応援するグラビア文化もまた日本独自のカルチャーとして注目を集める。

 とはいえ、日本のグラドルが世界で活躍しているかといえば、まだまだこれからというのが正直なところ。それでも志高いグラドルはいて、世界を相手に戦うべく日頃から己の武器を磨いている。

 そんなグラドルたちの目標となりそうな女優がいる。それはイギリスを拠点に活動する斎藤莉奈だ。

 ということで、主演映画『クリーチャーズ/宇宙から来た食人族』の公開を6月17日に控える斎藤莉奈を直撃! イギリス発のSFコメディー映画で主演を張った日本人女優に今作の見どころや裏話を聞きながら、海外で活躍する秘訣を探ってきた。

 世界を目指すグラドルは、ぜひ参考にしてほしい!

女優の斎藤莉奈さん

斎藤莉奈インタビュー

――外国の映画に出演するだけでも大変そうですが、しかも主演となると一体どんな経緯で抜擢されたのか想像もできません。

斎藤莉奈(以下、斎藤):ラッキーでした。オーディションのお話をいただいて。

――オーディションって普通に受けられるんですか。

斎藤:イギリスにはキャスティングのプラットフォームがあって、そこに登録しているといろんなオーディション情報が入ってくるんです。だから、それを見て受ければいいだけ。コネとかもあんまり必要ないので、そういう意味では日本より風通しはいいかもしれません。

――そういうシステムがあるんですね。

斎藤:ハリウッドにもキャスティングプラットフォームがあって、私はそちらにも登録しています。

――そもそも日本人の需要ってあるんですか。

斎藤:それが意外とあるんですよ。日本人じゃなきゃダメっていう役もけっこうあるんですけど、そもそも海外を拠点に活動する日本人の役者は少ないから競争率は低いかも。

――そういう状況なんですね。

斎藤:世界的に多様性という価値観が広まっているので、欧米でのアジア人の需要は高まっているように思います。

――グラビアアイドルとして活動している方の中には、世界を目指している人もいます。

斎藤:まずは海外に飛んでみるのがいいかも。私も何もわからないままイギリスにいって何とかなりましたから(笑)。

――「何も」というのは?

斎藤:ホントに右も左もわからない状態でした。英語も喋れたわけじゃないので…。

――すごい挑戦だったんですね。

斎藤:最初は生きるのに必死でしたね(笑)。

――斎藤さんは役者さんですが、グラビアアイドルって海外の人からしたら何者かよくわからない可能性もありますよね。

斎藤:確かに日本のグラビア文化みたいなものって海外では見ませんね。

――近いところでいうと、やはりポルノになると聞きます。

斎藤:でも、アニメやマンガ、コスプレっていう文化は日本発で、いまやすっかり欧米で根付いていますよ。だから、グラビアもニューウェーブとして受け入れられるかも。

――それは素晴らしいことですね。我々もジャバニーズグラビアを世界に広めたいです。

斎藤:私のカッコいいグラビアも撮ってください。よろしくお願いします♪

――ぜひぜひ。斎藤さんのクールでスタイリッシュなグラビアを発表したいです。その際はよろしくお願いします。

――さて、ここからは主演映画について伺いたいと思います。

斎藤:お願いします。

――今作は、宇宙を救うパワーを秘めた小動物型エイリアンと、それを追ってやってきた邪悪な肉食エイリアン軍団の争いに地球に住む人間が巻き込まれ…というストーリーになっています。斎藤さんの役どころは?

斎藤:邪悪なエイリアンに立ち向かう大学生です。まあ、普通の大学生ではないんですけどね。極道の娘っていうキャラクターなんです。

――裏社会で育った女性ということで見事な格闘シーンの連続でした。

斎藤:激しい殺陣もありましたので。

――殺陣はすごく様になっていたように思います。日本人らしいというか、しっかり腰が据わっていて貫禄を感じました。

斎藤:ありがとうございます。そう言っていただけるとホントに嬉しいです。

――かなり訓練したのでは?

斎藤:この作品のオーディションを受けたのは、ビザが切れる直前でした。一旦帰国したタイミングで、出演が決まったという連絡をいただいて。なので、撮影が始まるまでは日本で殺陣の練習も含め2カ月トレーニングをしました。

 撮影が終わると、コロナのロックダウンが始まって。ギリギリ撮影はスムーズにできて、本当によかったです。

――そういう経緯があったんですね。実際の撮影は、どうでしたか?

斎藤:とにかく寒かった(笑)。寒すぎて、スタッフが何人かいなくなったほどです。

――それは大変!

斎藤:莫大な予算がある現場ではなかったので、暖房設備とかもあまり充実していなくて…。その分、スタッフ全員が切磋琢磨して素敵なチームにはなったんですけど、寒さには耐えられない人もいたみたいです…。

――寒すぎてやってられない!っていう感じですか。

斎藤:まさにそのとおりです。「もう無理!」って(笑)。日本じゃあんまり考えられませんよね。寒いからって辞めちゃうなんて。でも、そういうことをはっきり言えちゃうんですよ。それだけ自分のやりたいことが明確というか、仕事に対しての情熱があるのかなとも思います。

――低予算ながらかなり凝った演出があったりと、そういう点でも情熱を感じさせてくれる作品になっていますよね。

斎藤:すごくファミリー感のある現場だったので、映画の中でも「絆」みたいなものがエッセンスとして散りばめられていると思います。いわゆる超B級という感じの映画ですけど、そんな手作り感も味わえてもらえたら嬉しいですね。

――これからも海外を拠点に活動していく予定でしょうか。

斎藤:そうですね。今回の映画では「戦う女性」という感じでしたけど、楚々とした日本人女性の役とか色っぽい女性とか、自分に限界を作らずに挑戦していきたいと思っています。グラビアもチャンスがあれば、ぜひ♪

(取材・文・写真=グラッチェ編集部)

【斎藤莉奈】
役者、モデル。ミスセブンティーン2007ファイナリスト入りをきっかけに13歳で芸能デビュー。映画やドラマ、舞台を経験したのち、2017年東京からロンドンへ拠点を移す。現在、主にヨーロッパやハリウッド制作作品など海外のマーケットで活動。演技の幅はコメディエンヌやジェンダーレスな役など多岐に渡る。

『クリーチャーズ/宇宙から来た食人族』

2022年6月17日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、新宿シネマカリテほか全国ロードショー

監督・脚本・製作:トニー・ジョピア
脚本・製作:ストゥー・ジョピア
脚本:アンドリュー・フォーン
製作・出演:ロマン・バルベイ
出演:斎藤莉奈 クリス・キリアコウ アンドリュー・グリーヴス
配給 : エクストリーム

<侵略エイリアン映画史上最小で最凶の敵、襲来!>
小型宇宙船に乗ってやって来た宇宙を救うパワーを秘めた小動物型エイリアン「マンピー」と、それを追って巨大円盤型 UFO でやってきた地球侵略を狙う邪悪な肉食エイリアン軍団。イギリスの片田舎を舞台に、たまたま天文台に研究旅行に訪れた大学生たちが、エイリアンとその手先となったゾンビたちから地球を救うために決死の戦いを繰り広げる!

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